DPR再生時の噴射量を制御する部品
DPR再生時の噴射量を制御している部品には
以下の二つがある。
-
可変ノズル式ターボチャージャー
エンジン回転に応じて可変ノズルを動かし
て過給圧を変化させる。
再生時はコンピュータによって噴射量を
制御している。
-
エキゾーストブレーキ
DPR再生中はエキゾーストブレーキシャッター
を閉じることで排気圧力を上げてエンジン負荷
をかけることで排気温度上昇を行う。
DPR再生時のシャッターの閉度によって
噴射量を変えている。
上記の二つで噴射量を制御しいます。
噴射量の調整方法
① スキャンツールをつなぐ
データモニターで水温と噴射量を見れるよう
にする。
② 暖気をして水温を上げる
しっかりとサーモを開かして水温を75℃以
上に上げる。
③ 排気コントロールバルブをONにする
バルブの作動確認する。
④ エンジン回転数を800rpmにする
アイドリングで800rpmになるように
アイドルセットボタンで調整する。
⑤ 噴射量を確認する
噴射量が20~30の範囲にあるか確認
範囲外の場合は調整します。
範囲内の場合は再生時の噴射量を確認
⑥ 噴射量を調整
エキゾーストブレーキのコントロールバルブ
のストッパーボルトを動かして噴射量を
調整する。(シャッター開度の調整)
ストッパーボルトを伸ばすと噴射量は減少し
ストッパーボルトを締め込むと噴射量は増加
します。
調整後の噴射量が20~30になるようデータを
見ながら調整します。
⑦ DPR再生時の噴射量の確認
シャッターで噴射量を調整したら排気コント
ロールバルブをOFFにしてアイドリングを
戻して再生を実施します。
再生時にE/xシャッター開度が正常の場合
(E/xシャッターで適正噴射量に調整後)
噴射量30~35㎣/st
高い場合はターボのアクチュエーター不良
です。
総論
上記の作業をしっかり行えばターボか
シャッターが悪いのかの判断材料に
もなるので参考までにどうぞ。
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