DPD及びDPRマフラー

DPD修理の基本行程(故障個所と原因の推測)パート1

投稿日:2020年3月24日 更新日:

ここではDPDの詰まりによる作業工程を例に

挙げています。

目次

  • 車両の状態確認
  • スキャンツールで点検する
  • 差圧パイプの詰まりの点検をする
  • 水温の点検
  • エキゾーストシャッターの点検
  • 黒煙が出ているか見る
  • 作業の方向性を決める

下のリンクも参考に

DPD関連のチェックランプの故障原因推測

車両の状態確認

まず車両の状態を確認します。

① 再生回数が多いいのか

② 再生が終わらないのか

③ エンジンチェックランプは点灯して

セーフモードになっていないか

(セーフモード時は再生できません。)

④ DPDのランプの点滅はゆっくりか早いのか

⑤ 手動再生をしないで走行し続けたのか

⑥ その他

だいたい上記の症状が主だと思われます。

DPDの手動再生をしないで走行を続けると

DPDランプの点滅がゆっくり~早くなり

手動再生を禁止します。

基本的にマフラーの温度が上がらないのと

エンジンのすすが多いいのが原因になると

思います。

スキャンツールで点検する

スキャンツールをつなぎダイアグコードと

データモニターでインジェクターの補正値、

目標コモンレール圧、実コモンレール圧、

差圧、DPDの状態を点検します。

ダイアグコードは主に

PM過捕集・再生未完・温度異常などがあります。

  • PM過捕集

マフラーが詰まっている状態です。

  • 再生未完

再生が最後までできな状態です。

マフラーの温度が上がらないとでます。

  • 温度異常

再生中のマフラーの温度に異常がある状態です。

またEGR系の故障コードがあればマフラー

温度が上がりません。

インジェクターの補正値は基準値に入って

いるかと目標コモンレール圧力と実コモン

レール圧力はしっかり追従されているか

SCVの電流値は安定しているかを見ます。

  • DPDの状態

イスズなら距離と蓄積ステータスで再生可能

範囲か見ます。再生が不可能な場合は

フィルターをOHして内部点検をします。

ステータス表はこちらから

HINOはDPR状態表示で各項目があり不具合

個所に印があるのでそこを調べていきます。

  • 差圧

エンジンを掛けてアクセルをいっぱい踏んで

差圧が安定したところで数値を判断します。

差圧パイプの詰まりを点検する

スキャンツールで差圧を確認したら実際に差

圧パイプの詰まりがないか点検します。

ホースを外しパイプにワイヤーを通して詰まり

がないか点検します。

詰まりがあった場合は再度スキャンツールで

差圧の数値を見る。

イスズ車は差圧のリセットをする。

差圧パイプの詳しい説明はこちらから

水温の点検

サーモスタッドをしっかり開かして水温が

何度まで上がるのかと水温が下がらないかを

確認します。

水温が低かったり下がったりする場合は

サーモスタットの不良です。

エキゾーストシャッターの点検

1個のタイプと2個のタイプがあります。

またエアーシリンダーとバキュームで動く

ダイヤフラム式があります。

シャッターが動くか点検します。

シャッターが作動しないと水温と

再生時の温度が上がりません。

黒煙が出ているかみる

DPDの前側のパイプを外してアクセルを吹か

して黒煙の出方を見る。

インジェクターの補正値とサプライポンプの

数値も黒煙に影響しています。

作業の方向性を決める

上記までの点検をして作業方針を決めて

いきます。

EGRなどのエンジン側の故障コードがある

場合はそちらを修理して

黒煙が多いいならインジェクターや

サプライポンプの交換を検討します。

差圧・水温・シャッターの点検で故障個所が

あればそこを修理するのとマフラーの詰まり

具合や年式と走行距離でマフラーをOHする

か判断します。

パート2へ続きます。

DPD,DPF、DPRの説明はこちらから

故障事例

イスズのエルフ DPD再生中にサブタンクの水が溢れて水温計上がる

イスズのギガDPDランプ点滅 DPDのOHしても直らず

イスズのフォワードDPD自動再生頻繁になる

イスズのエルフ DPD再生中にアイドリング上がらない原因を考察

三菱ふそうキャンターのDPFランプ点滅とエンジンチェックランプ点灯

三菱ふそうキャンター DPF点滅及びE/Gチェックランプ点灯 事例2

三菱ふそうキャンター DPFランプ点滅手動再生長い

 

トラック整備 見出し2



トラック整備 見出し2



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