- 目次
- 参考車種データ
- 実際の症状
- 作業内容
- 結果
- 感想
参考車種データー
車名 | ファイター |
形式 | PA-FK71 |
原動機 | 4M50 |
初年度 | 不明 |
走行距離 | 不明 |
備考 |
最初の点検者と作業者は別の人物 |
実際の症状
E/Gチェックランプ点灯にて入庫、ダイアグ
コード点検にてインテークスロットルの
開度異常あり。
作業内容
① スキャンツールにてダイアグコード点検
E/Gチェックランプ点灯があるのでダイアグ
コード点検を実施。
下記ダイアグコードあり。
エンジンダイアグコード | |
P1121 | インテークスロットル開度異常 |
② インテークスロットル点検
端子⑤-⑥間の抵抗を測定
基準値 | 0.3~80Ω |
端子⑤-⑥間の抵抗数値 | OLΩ |
ポイント |
測定値が基準値を外れる場合は、手動でバタフライバルブを5回ぐらい動かして再度測定します。 |
⑤と⑥の抵抗値を測ってOL(オーバーレンジ)
なのでモーターコイルの断線と判断。
③ インテークスロットル交換
④ ダイアグコード消去
インテークスロットル交換後ダイアグコード
消去を実施したが、再度現在の個室コードで
点灯した。
⑤ 再度点検
インテークスロットル交換をしているので配線
関係に異常があると推測して点検を実施。
⑥ 配線の擦れによる短絡を発見
配線図を見ながら配線の色の確認をしようと
コルゲートチューブを外していると配線の被膜
が破れて導線がむき出しになっているところが
あった。
他の配線もよく点検してみると同じようになっ
ていたので振動で配線同士がこすれて被膜が
破れて導線同士がくっついて短絡(ショート)
したと判断。
⑦ 配線の修理
被膜が破れて導線が見えている配線をすべて修理。
被膜が破れている所と破れそうな所を新品の配線に
交換してハンダ付けをして、振動で擦れないように
ビニールテープをぐるぐる巻きにして対応。
⑧ 再度ダイアグコード点検及び消去
再度ダイアグコード消去して無事に消去で
きることを確認。
⑨ 試運転
試運転にてチェックランプの点灯がないことを
確認。
無事修理完了です。
結果
インテークスロットル内部のコイルの断線と
車両の振動で配線同士がこすれて被膜が破れ
て導線同士がくっついて短絡(ショート)
した2重故障でした。
感想
最初の担当者から作業を受け継いだのですが
最初の点検の時にインテークスロットの点検で
断線しているとわかった場合でも電源線と
アース線ぐらいは点検しておけば、配線側の
異常にも気が付いたのかもなと思います。
またこの故障の前例を知っている方もいたので
相談すれば早く解決できたと思っています。
参考までにどうぞ。
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