- 目次
- DPDの排気差圧点検
- 差圧パイプの清掃
- イスズ車の排気差圧のリセット方法
- 差圧パイプの清掃後は再度差圧の点検
- 総論
DPDの排気差圧点検
スキャンツールをつないでDPD内温度
(酸化触媒フィルター)が140℃(4jj1)/
150℃(4HK1)以下になっているか確認後
無負荷最高回転数までエンジン回転数を上昇
させDPDフィルター前温度が200℃に達した
時点の差圧を確認する。
下はDPDの排気差圧の参考値です。
- 5kpa以下: 正常
- 5~15kpa: 再度強制再生
- 15Kpa以上: 清掃又は交換
各メーカーごとの排気差圧参考値
- イスズ=15Kpa以上DPDフィルター清掃
- HINO=30Kpa以上DPRフィルター清掃
- FUSO=20Kpa以上DPFフィルター清掃
差圧パイプの清掃
差圧パイプはフィルター前とフィルター後に
付いておりこの前後の圧力差でフィルターの
詰まり具合を点検している。
排気差圧パイプはすすで詰まっていて正常
な数値が見れないことがあるので詰まり具合
を必ず点検して詰まっていれば掃除します。
前後の差圧パイプのホースを外して差圧パイプ
の中にサイドブレーキワイヤーなどの柔ら
かく融通が利くワイヤーを通します。
これはパイプの曲がりがきついところは通し
にくいからです。
ワイヤーで何度突いても通らない場合は
パイプを火で炙り中のすすを焼いてエアー
を通して詰まりを取ります。
差圧のホースを外す時は組み付け間違えが
ないように印を付けるようにしましょう。
逆に付けると排気差圧がマイナスを表示
します。
また掃除後は差圧のリセットをしましょう。
イスズ車の排気差圧のリセット方法
イスズ車のリセット方法です。
差圧のリセットはマフラー温度が常温の
時に行います。
① スタータースイッチをONにしてDPD
表示灯の点灯確認(エンジン始動しない)
② DPD表示灯が消えるまでそのまま待機。
(約30秒ぐらいです)
③ DPD表示灯が消えたらスターター
スイッチをOFFにする
④ スタータースイッチをOFF状態で15秒
以上待機します。
以上の作業でリセットが完了します。
差圧パイプ掃除後は必ず差圧の再点検
差圧パイプに詰まりがあり掃除を行った
場合は必ず差圧のリセットをして差圧の
数値を確認しましょう。
総論
差圧パイプは必ず詰まり具合を点検しま
しょう。また排気差圧はDPDシステムを
相対的にみているので差圧パイプを掃除
しても数値があまりかわらないことがあ
ります。
参考までにどうぞ。
DPD,DPF、DPRの説明はこちらから
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原因の点検手順はこちらから
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