- 目次
- DPRの大きな影響を与える部品
- 各部品ごとの解説
- 注目すべき再生点検項目
DPRに大きな影響を与える部品
- インジェクター
- EGRバルブ
- VNターボ(可変ノズルターボ)
- 燃料系統
- エキゾーストブレーキ
各部品ごとの解説
インジェクター |
インジェクターの噴霧不良はDPR再生に必要な
燃料噴射量をうまく噴射できないことにより 昇温不良、白煙排出の症状が出る。 注目ポイント インジェクター不良によりエンジン始動不良や 出力不足がおきますがDPR再生制御は走行とは 比較にならないほど精密な噴射制御を要求して いる。 |
EGRバルブ系統(EGRバルブ、EGRクーラー) |
EGRバルブの全閉不良は燃焼温度を下げてしま
うためDPR排気温度が下がりDPR昇温が上手く できなくなる。 またEGRの故障コードが入力されるとDPR制御 を止めてしまう制御もされます。 注目ポイント EGRはDPR再生中は全閉制御となります。 |
VNターボ(可変ノズルターボ) |
昨年の車両にはターボ付きが標準となっており
可変ノズル式ターボチャージャーが主流です。 可変ノズルターボチャージャーはエンジンの回転 に応じて可変ノズルを動かして過給圧を変化する。 モーターロッドのリンク部がさび付き作動不良に なることがあります。 主な不具合 • エンジン出力不足 • エンジンチェックランプ点灯 • ターボ異常 • DPR再生時間長い |
燃料系統(サプライポンプ,燃料フィルター) |
インジェクターの噴霧不良もDPR再生不良になり
ますが燃料噴射圧力が規定値にならない場合も 噴霧不良になります。 注目ポイント サプライポンプ(SCV),コモンレール、燃料フィルター等の燃料系統の部品もDPR再生に大きな影響があります。 |
エキゾーストブレーキ |
DPR再生で排気温度を上げるために停車中にエキゾーストブレーキを閉じる制御をするがこの閉まり具合(閉度)により温度上昇が変化する。
注目ポイント エキゾーストブレーキの作動不良とストッパーの調整不良もDPR温度上昇に影響します。 ストッパーの調整方法はこちらから。 |
注目すべき再生点検項目
ポンプ電流値が安定しない |
基準値=変動幅60mA以内 SCV交換 |
エキブレ調整しても噴射量変わらず再生中エンジン回転が安定しない |
ターボかEGRの可能性あり |
DPR温度が200℃前後しか上がらない |
EGRバルブの全閉不良の可能性あり |
DPD,DPF、DPRの説明はこちらから
故障事例
イスズのエルフ DPD再生中にサブタンクの水が溢れて水温計上がる
三菱ふそうキャンターのDPFランプ点滅とエンジンチェックランプ点灯