- 目次
- 参考までの主な該当形式
- 整備基準値
- 排気圧力差測定方法
- 点検要領
- 補足
参考までの主な該当形式
車種 | キャンター | ファイター |
形式 | PDG-FE74DV | PDG-FK64F |
原動機 | 4M50 | 6M60 |
初年度 | H19年 | H20年 |
主に上記の車種が該当します。
この年式の三菱ふそうの車種なら参考に
なると思います。
整備基準値
- 注意事項
セラミックフィルターは新品時(交換時)
から3年または15万キロ走行ごとに必ず
洗浄を行うこと。洗浄をしないとアッシュ
が溜まりセラミックフィルターが破損する
恐れがあります。
点検個所 | 基準 | 限度 | 処置 |
DPD圧力差(再生・洗浄・無負荷高回転 | 15Kpa未満 | 15Kpa以上 | 交換 |
DPFのフィルター部の目詰まり等によって
排気ガスの出口と入り口圧力差が30Kpa以上
になる場合がある。この状態でDPFの再生を
実施するとすすの異常燃焼によりDPFが高温
となり本体が溶損する恐れがある。
したがってDPF再生前はには必ずDPFの
圧力差を測定し30Kpa未満であることを
確認する。
排気圧力差測定方法
スキャンツールを使いエンジンを始動して
アクセルをいっぱいに踏み込んだ状態にし
排気温度上流が150~300℃の時の圧力差
を見る。
点検要領
ここでは排気圧力差が30Kpa以上と未満の
2パターンを説明します。
排気差圧が30Kpa以上のパターン
① 排気圧力差を点検
差圧パイプを清掃して排気差圧を点検。
30Kpa以上ある。
差圧パイプの清掃要領はこちらから。
② 分解目視点検
30Kpa以上の場合は再生できないので
分解目視点検をします。
溶損等があるようなら交換します。
③ 洗浄
溶損等が見られない場合はスチーム洗浄
等をしていきます。
内部のアッシュやすすをしっかりとります。
④ 排気圧力差測定
30Kpa未満なら再生を実施します。
30kpa以上なら交換です。
⑤ 再生
無事に再生が完了するか確認する。
⑥ 排気圧力差測定
15Kpa未満なら点検終了
15Kpa以上は交換です。
排気差圧が30kpa未満のパターン
① 排気圧力差測定
差圧パイプを清掃して排気圧力差を測定
30Kpa未満
② 再生
再生が完了するか確認
③ フィルターのデータ点検
セラミックフィルター交換時(新品)から
3年または15万キロ走行ごとの清掃サイクル
か確認する。
清掃サイクルでない場合は排気圧力を点検
15kpa未満なら点検終了です。
④ 分解目視点検
洗浄サイクルの場合は分解して目視点検を
して溶損等がないか確認します。
⑤ 洗浄
溶損等が見られない場合はスチーム洗浄
等をしていきます。
内部のアッシュやすすをしっかりとります。
⑥ 再生
無事に再生化完了するか確認する。
⑦ 排気圧力差測定
15Kpa未満なら点検終了
15Kpa以上は交換です。
補足
まず最初に差圧パイプの清掃と排気差圧の
確認をして再生できるのか確認しましょう。
フィルターの清掃サイクルか確認しながら
上記の順に点検していけばいいと思います。
DPFの再生ランプは水温が60℃以上じゃな
いと押しても反応しないタイプもあります。
また清掃後の再生前にはDPFのデータの
リセットをしましょう。
参考までにどうぞ。
DPD,DPF、DPRの説明はこちらから
DPDを参考にした故障個所の推測と
原因の点検手順はこちらから
故障事例
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イスズのエルフ DPD再生中にアイドリング上がらない原因を考察
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