目次
1 症状
1-1 DPD再生時にアイドリングが上がるとは?
2 症状別に考察
① DPDの再生時に全くアイドリングが上がらない。
2-1 考察
2-2 実例
2-3 実例はないが推測
② DPDの再生時にアイドリングが少し上がる。
2-1 考察
2-2 実例
2-3 点検方法
3 まとめ
1 症状
DPD再生時にアイドリングが上がらないとは?
私の経験上の話ですが、
DPDの再生時にアイドリングが上がらない
という例えに考えられる故障事例は、
① DPDの再生時に全くアイドリングが上がらない。
② DPDの再生時にアイドリングが少し上がる。
この2パターンだと思います。
2 症状別に考察
① DPDの再生時に全くアイドリングが上がらない。
1-1 考察
これはそもそもDPDの再生状態に
なっていないと思われます。
DPDの再生ができる車両条件を確認して
しっかりとその状態になっているか
確認することが大事です。
1-2 実際の例
実例 1
DPDの再生時にアイドリングが上がらず
いつまでも再生が終わらない。
⇩
ニュートラルスイッチ不良による故障で
ギアが入っていると信号が出ていた。
スキャンツールで見ればすぐにわかります。
実例 2
DPD再生時に排気シャッターが閉じないため
アイドリングが上がらない。
⇩
シャッターダイヤフラムに穴あきのため
DPD再生ボタンを押しても排気シャッターが
作動する音がせず噴射量が上げられないため
アイドリングが上がらない。
1-3 実例はないが推測
DPDコンピューターの不良で再生状態にできない
② DPDの再生時にアイドリングが少し上がる。
2-1 考察
排気シャッターの閉じる開度の不具合が考えられます。
2-2 実例
DPD再生時にシャッターの閉じすぎにより
アイドリングが少ししか上がらなくなり
オーバーヒートの症状が出た。
詳しくはこちらから。
2-3 点検方法
まず、再生中の噴射量の数値を点検。
基準噴射量が「30㎣/st」に対して
数値が高いか低いかを確認。
また正常車両のDPD再生中のE/Gの回転数が
1000回転(各車両によりことなる)なのに
対して約700回転以下となっているか確認。
DPD再生中の噴射量の基準値「30㎣/st」
に対して点検車両の数値が
基準値より高い場合は
排気シャッターバルブが閉じすぎている。
基準値より低い場合は
排気シャッターバルブが開きすぎている。
と推測します。
またDPD再生中のE/G回転数が
基準1000回転(車両ごとに異なる)に対して
約700回転以下の場合は排気シャッターバルブの
閉じすぎです。
排気シャッターバルブが基準値よりも
閉じるということは目標噴射量を
多くしています。
まとめ
① DPDの再生時の車両のセット条件が
しっかりできているか確認をする。
② 排気シャッターが正常に作動するか確認する。
③ コンピューターも疑う
参考までにどうぞ。
DPD,DPF、DPRの説明はこちらから
故障事例
イスズのエルフ DPD再生中にサブタンクの水が溢れて水温計上がる