トラック整備 整備士基本技術

エアータンクにオイル混入がおきる原因を考察

投稿日:2020年5月24日 更新日:

目次

1 主に考えられる原因

2 各部品ごとに説明

3 おすすめ整備順序

4 まとめ

1 主に考えられる原因

1 エアドライヤー

2 エアコンプレッサー

3 E/G本体

2 各部品ごとに説明

1 エアードライヤー

エアドライヤーはエアコンプレッサーで

作られて送られる圧縮エアーの水分等を

エアドライヤー内部の乾燥剤で取り除いて

綺麗なエアーをエアータンクに溜めて

各エアーラインに供給しています。

乾燥剤で水分等を取りきれなくなるので

定期交換が必要な部品です。

乾燥剤が水分等を取りきれなくなると

エアータンクに水分等が混入し始めます。

年式の古い車両だと

エアーコンプレッサー内部の摩耗で

圧縮エアーにオイル混入が始まり

エアードライヤーを定期的に交換しないと、

エアータンクにオイルが混入してしまう。

また各エアーラインにもオイル混入

してしまうので各バルブの動作不良や

ゴム製品の劣化をまねきエアーが溜まらず

自走不能になることもあります。

2 エアーコンプレッサー

エアーコンプレッサは圧縮エアーを作り

エアータンクにエアーを溜めます。

トラックではエアーを使って作動させる部品が

多くありますので走行するにあたって

大事な部品です。

エアータンクのオイル混入で考えられる原因の

多くはエアーコンプレッサー本体の摩耗による

オイル上がりがほとんどだと思います。

オイル上がりが酷くなるとエアードライヤーの

乾燥剤で吸収できなくなりオイルが

エアータンクにまわり、

さらにエアーラインにまわります。

3 E/G本体

後考えられるのは、E/G側に不具合があり

エアーコンプレッサーに送られる吸入空気に

オイルが混じっていることです。

ブローバイガスが内部循環することで

E/Gの不具合でオイルが混入する

可能性も考えられます。

3 おすすめ整備順序

3-1 最初に確認

まずエアーライン等にどの程度のオイル混入が

あるか判断しましょう。

またエアードライヤーの定期交換が

行われているかも確認します。

3-2 オイル混入が少ない場合

エアドライヤーが定期交換されていなく、

オイル混入が少ない場合は

エアードライヤーの交換で様子を見てもらい、

再びオイル混入がおきるようなら

エアーコンプレッサーの摩耗を疑い

OH(オーバーホール)しましょう。

3-3 オイル混入が酷い場合

エアドライヤーが定期交換されていて、

オイル混入が酷い場合は

エアーコンプレッサーのOH(オーバーホール)と

エアドライヤーの交換をしましょう。

3-4 E/Gからのオイル混入について

E/G本体からのオイル混入は

ブローバイガスがあるので多少ありますが

基本的にひどいときはE/G本体も

不調になると思います。

また今までの経験では

エアーコンプレッサーの原因が多いです。

4 まとめ

エアータンクにオイル混入がある場合は、

エアーコンプレッサーと

エアードライヤーを疑いましょう。

またゴム製品の劣化からの破裂もあるので

充分に注意しましょう。

参考までにどうぞ。

エンジン吹き返し点検の基本的な流れ

トラックのエアー漏れ点検方法 基本知識

基本的なオイル漏れの点検方法

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