目次
1 運転席に乗車しての点検方法
クラッチっペダルを踏んで重さを見る
クラッチのつながり位置で見る
ペダルの重さとつながる位置で推測
2 車両の下側に潜っての点検方法
レリーズフォークが動くか点検
レリーズフォークの傾き状態で見る
オペレーチングのねじ山で見る
3 総論
総合的にみればミスがない
運転席に乗車しての点検方法
運転席に乗車した状態でえられる車両の情報は
以下の2種類がありこの2つの状態を総合的に
判断してクラッチ残量を推測できます。
① クラッチペダルを踏んで重さを見る
E/Gを始動させてクラッチペダルを踏みこんで
クラッチの重さを点検することでクラッチの
残量を判断する。
クラッチが新品の時はクラッチっペダルが
すごく軽く踏めますが、クラッチの残量が
減ってくると、とても重くなります。
② クラッチのつながり位置で見る
クラッチペダルを踏んでクラッチのつながる
位置がどの辺りなのかを確認します。
このつながる位置が正規のつながる位置よりも
高い場合は遊びが少ないと判断し、つながる
位置が低いと遊びが多いと判断します。
クラッチの残量が少ない場合はクラッチの遊びが
極端に少ない車両が多いです。
③ ペダルの重さとつながる位置で推測
上記2つの点検でクラッチのつながる位置が高く、
ペダルを踏みこんだ時に重く感じる場合は
クラッチの残量が少ないと推測できます。
車両の下側に潜っての点検方法
乗車点検をしてから下側に潜り点検をした方が
確実性があります。
① レリーズフォークが動くか点検
レリーズフォークの動き具合でクラッチの遊びを
判断します。
リターンスプリングでプッシュロッドに押し付け
られているレリーズフォークを動かしてその動く
ストローク量でクラッチの遊びを判断します。
このストローク量が規定値より多いなら遊びが
多く(つながる位置が低い)、少ないなら遊びが
少ない(つながる位置が高い)と判断します。
またクラッチの残量が少ない車両はこの
ストローク(遊び)がないことが多いいです。
② レリーズフォークの傾き状態で見る
クラッチの残量が減ってくるとレリーズフォーク
が車両の前方に傾きます。
この傾き具合でクラッチの残量を判断します。
クラッチの残量が減ってくるとクラッチカバーの
ダイヤフラムが起きてスラストベアリングを押して
レリーズフォークが車両の前方に傾きます。
レリーズフォークが前方に傾くとクラッチの遊びが
少なくなります。
③ オペレーチングのねじ山で見る
クラッチの残量が少なくなるとレリーズフォークが
車両の前方に傾きクラッチの遊びが無くなるので
プッシュロッドの調整をして遊びを出します。
プッシュロッドの調整を繰り返していくと
ねじ山の残りが少なくなってくるのでこの残りの
ねじ山の量でクラッチの残量を判断します。
総論
総合的にみればミスがない
運転席に乗りクラッチペダルの踏み込んだ時の
重さとクラッチのつながる位置を見てから車両の
下側に潜り、レリーズフォークのストローク量と
傾き具合、プッシュロッドのねじ山の残り具合を
みて総合的に判断することをお勧めします。
参考までにどうぞ。
クラッチの調整方法はこちらから
HSAの調整はこちらから