目次
1 オートテンショナーとは?
2 実際にあった故障
3 プーリーの傾き具合で判断!
1 オートテンショナーとは?
オートテンショナーとは
ファンベルトの張力をスプリングの力で
一定に保つための部品です。
エンジン回転の加減速で生じる
ベルトの張力変化を
スプリングで自動的に調整します。
2 実際にあった故障
オートテンショナーの故障で私が
実際にあった症状を説明します。
車検時にファンベルトの摩耗でベルト交換を
していた時のことです。
古いベルトを外してプーリ周りの
ガタと異音を点検して許容範囲内だったので
新品のベルトを取り付けた。
正規の位置にはまっているか確認していたら、
オートテンショナーのプーリーが
車両の前進方向に傾いてしまっていた。
このままE/Gを始動するとファンベルトが
外れるのは間違いなかった。
点検時にはおかしなところを感じなかった。
オートテンショナーの不良は間違いないので
急いで部品を発注したが、時間指定の1日車検
だったため部品が入らなかった。
古いファンベルトを取り付けると
プーリーの傾きはなくなっていた。
古いベルトを付けた状態で
オートテンショナーをベルトの緩め方向に
テンションを掛けると車両の前方に傾いた。
オートテンショナーの張力が弱っていたために、
古いベルトだと伸びていて耐えられたが
新品では耐えられなかったと思われる。
今回は古いベルトで1回出庫して後日に
ベルトとオートテンショナーを
新品に交換した。
プーリーの故障を傾き具合で判断!
この事例があってからベルトの交換作業が
ないときでも定期点検や車検時に
オートテンショナーにテンションを掛けて
傾き具合の点検をするようになりました。
実際に何台かの車両でこの症状を確認して
いるので参考にしてみてください。