- 目次
- 参考車種データ
- 実際の症状
- 作業内容
- 結果
- 感想
参考車種データー
車名 | フォワード |
形式 | 不明 |
原動機 | 6HL1 |
初年度 | 不明 |
走行距離 | 不明 |
備考 |
エアーメーターがレッドラインより下がらなかった。 |
点検者と作業者は別の作業員がやっています。 |
実際の症状
走行中にエアー警告ランプ点灯、エアーが溜まらない。
エアーが溜まらないのでブレーキが効かなくなる
可能性があるのでレッカー入場。
作業内容
① エアー漏れ点検
E/Gの回転数を上げてもエアーがメーターの
レッドラインよりも上がらず。
かなりのエアー漏れがあると推測し、各箇所
のエアー漏れの点検を実施したがエアー漏れ
見つからず。
エアー漏れの点検方法の説明はこちらから
② エアーコンプレッサーOH(オーバーホール)
原因らしいエアー漏れがなかったのでエアー
コンプレッサーに原因があると推測。
エアーコンプレッサーOHを実施。
③ エアーが溜まるか点検
E/Gを始動させてエアーを溜めたが溜まらず。
④ 再度エアー漏れ点検
再度各部位のエアー漏れ点検をしたが漏れなし。
エアータンクを空にした状態からメーターの
レッドラインまではエアーがじわじわ溜まるので
エアーコンプレッサーの動作に関わる所を点検。
⑤ エアドライヤーのガバナ点検
ガバナの作動不良でエアーが溜まらないのかを
点検したが異常なし。
エアーコンプレッサーをOHしていてガバナも
異常ないとなるとエアー漏れしているとしか
考えられないのでエアー漏れ再度点検。
⑥ マグネットバルブからのエアー漏れを確認
E/Gを高回転でまわしてE/Gを止めた時にかすか
にE/G側からエアー漏れ音を確認できた。
2人作業で1人がE/Gを高回転に保ちもう1人が
エアー漏れを探す分担作業を実施。
E/Gの左後、キャブマウントの内側にマグネット
バルブがあり、そこからものすごい勢いでエアー
漏れをしていた。
E/Gの音が大きすぎてエアー漏れの音がそばまで
行かないと聞こえてこなかった。
また、プレッシャーバルブが付いているのか
E/Gを止めるとエア漏れも同時にとまった。
⑦ マグネットバルブの点検
マグネットバルブのエアー配管を追っていったら
エキゾーストブレーキシャッターのマグネット
バルブと判明。
⑧ マグネットバルブの交換
マグネットバルブを交換してエアーの溜まり
具合を点検。
異常なくエアーが溜まり漏れもなし。
⑨ 試運転
試運転にてエキゾーストブレーキの利き具合と
エアー漏れを点検したが異常がなかったので
修理完了です。
結果
エキゾーストブレーキのマグネットバルブからの
エアー漏れが原因でエアーが溜まらなかった。
感想
今回のエアー漏れのポイントはエアーメーターが
レッドラインより下がらなかったこととE/Gを
止めるとエアー漏れの音が止まってしまうことです。
プレッシャーバルブ等でエアーがメーターの
レッドライン近くで作動するのでエアー漏れが
止まり、E/Gを止めてもエアーが減らない。
E/G始動中E/Gの音が大きくてエアー漏れの音が
確認できなかった。
以上の2点のせいで点検にかなり時間がかかり
ました。
参考までにどうぞ。
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